悪性リンパ腫の治療法

R-CHOP療法

悪性リンパ腫で最も代表的な療法。
低悪性度〜中悪性度の悪性リンパ腫の治療によく用いられる方法です。
Rはリツキシマブという抗体医薬を示します。このリツキシマブに「CHOP療法」という化学療法を合わせて行います。

R-CHOPとは、使う薬を英語で表記したときの最初の文字を取った呼び方です。
R … リツキシマブ(商品名「リツキサン」):抗体医薬です。点滴で行います。
C … シクロホスファミド(商品名「エンドキサン」):抗がん剤です。これも点滴。
H … 塩酸ドキソルビシン(アドリアマイシン、商品名「アドリアシン」):抗がん剤です。静脈注射です。
O … 硫酸ビンクリスチン(商品名「オンコビン」):抗がん剤です。静脈注射です。
P … プレドニゾロン(商品名「プレドニン」):ステロイドの飲み薬です。

R-CHOP療法の流れ

CHOP療法の1〜2日前にリツキシマブの点滴を行います。
CHOP療法は3種類の抗がん剤の投与を1日目に行うと共に、1日目から5日目までの5日間ステロイド薬を飲みます。
休薬期間を16日間おき、計21日間で1コース。このコースを何度か繰り返します。
病院によって治療方針が違うので、1コースにかかる期間は21日間ではないかもしれません。
リツキシマブの投与のタイミングも違うと思いますので、参考までに。
下の表は、私がかかっていた病院のR-CHOP療法のスケジュールです。
ステージT・Uは計3コース、ステージV・Wでは6〜8コース行います。

1

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-1〜0日目 リツキシマブの点滴
1日目 ・シクロホスファミド(抗がん剤)の点滴
・ドキソルビシン(アドリアマイシン)、ビンクリスチン(どちらも抗がん剤)の静脈注射
・プレドニゾロン(ステロイド薬)の服薬
2日目 ・プレドニゾロンの服薬
3日目 ・プレドニゾロンの服薬
4日目 ・プレドニゾロンの服薬
5日目 ・プレドニゾロンの服薬
6日目

21日目
休薬期間
10〜14日目で白血球数が下がるため、この期間に白血球の分化を促進する薬を注射する場合があります。
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22日目 リツキシマブの点滴
23日目 ・シクロホスファミドの点滴
・ドキソルビシン(アドリアマイシン)、ビンクリスチンの静脈注射
・プレドニゾロンの服薬
24日目 ・プレドニゾロンの服薬
25日目 ・プレドニゾロンの服薬
26日目 ・プレドニゾロンの服薬
27日目 ・プレドニゾロンの服薬






使用する薬について

●リツキシマブ(rituximab)

国内製造販売元:全薬工業、発売元:中外製薬(商品名:リツキサン) マウスとヒトのキメラ型抗CD20モノクロナール抗体。
リツキシマブはCD20陽性のB細胞リンパ腫細胞に反応し、従来の抗がん剤と異なる作用機序
(CDCC、ADCC、アポトーシス)で抗がん効果を発揮します。

<副作用>
抗がん剤に比べて副作用は少ないです。
・急に起こる副作用…血圧の低下、心臓障害、肺障害
・遅れて起こる副作用…発熱、悪寒、だるさ、皮膚のブツブツ、かゆみ、白血球の減少
他にも、B型肝炎ウイルスキャリアの患者で、肝炎が増悪することがあります。

初めての点滴の時には、急な副作用が起こらないかチェックするため、低濃度からスタートします。
問題なければ徐々に濃度を上げていきます。
病院によっては最初だけ入院するところも。
ちなみに私は通院治療でした。

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