R-CHOP療法 リツキシマブ(リツキサン)

リツキシマブ

リツキシマブ(rituximab)とは

国内製造販売元:全薬工業、発売元:中外製薬(商品名:リツキサン)
米国のIDEC社とGenentech社により共同開発された。
1997年に米国で承認。日本では2001年6月に「CD20陽性の低悪性度又は濾胞性B細胞性非ホジキンリンパ腫、マントル細胞リンパ腫」に適応として承認。
その後、2003年に「CD20陽性のB細胞性非ホジキンリンパ腫」に適応拡大。

リツキシマブはマウスとヒトのキメラ型抗CD20モノクロナールIgG抗体。
リツキシマブはCD20陽性のB細胞リンパ腫細胞に反応し、従来の抗がん剤と異なる作用機序
(CDC、ADCC、アポトーシス)で抗がん効果を発揮する。

副作用

抗がん剤に比べて副作用は少ない。
・急に起こる副作用…血圧の低下、心臓障害、肺障害
・遅れて起こる副作用…発熱、悪寒、だるさ、皮膚のブツブツ、かゆみ、白血球の減少
他にも、B型肝炎ウイルスキャリアの患者で、肝炎が増悪することがある。

初めての点滴の時には、急な副作用が起こらないかチェックするため、低濃度からスタートする。
問題なければ徐々に濃度を上げていく。
病院によっては最初だけ入院するところもあり。

用法・用量

・通常、成人にはリツキシマブとして1回量「375mg/m2」を1週間間隔で点滴静注する。最大投与回数は8回。
・用時生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液にて10倍に希釈調製し使用する。

CD20について

・CD20は胞体内μ鎖を表出する直前のPre-B細胞から、成熟B細胞まで細胞膜表面に発現している
・正常細胞、腫瘍細胞どちらにも発現
・幹細胞や終末分化段階の形質細胞には発現していない
・B細胞リンパ腫の約95%に発現
・CD20は細胞表面から脱落せず、抗体結合による細胞内への移動もない
・血中にsoluble form で存在しない
・細胞質内領域のリン酸化の違いによる3種類のアイソフォーム(分子33、35、37kDa)が存在

R-CHOP療法の薬



ホームに戻る

Copyright(C) 悪性リンパ腫 完治への道! All rights reserved.